緑内障治療
緑内障治療
まずは視力・眼圧・眼底写真撮影で緑内障かどうかのチェックをします。緑内障が疑われる場合、OCT網膜断層撮影、視野検査を行います。これらの検査を総合して緑内障の診断が可能です。
緑内障と診断された場合は、眼圧を下げる点眼薬を処方します。点眼を毎日確実に使用していただくように指導します。定期的に視野検査を行い、視野異常が悪化しないかチェックします。点眼薬を使用しても視野異常が進行する場合はレーザーや手術で眼圧を下げる治療を行います。
薬物療法は、房水の産生を抑制する点眼薬や房水の流出を促進する点眼薬など、様々な薬剤を症状や病態に適切に組み合わせて行います。
はじめは1種類の薬剤で様子をみながら、途中で変更したり、2~3種類を併用したりすることもあります。
レーザー療法は、薬物療法で効果がない場合や、房水の出口が閉塞し、緊急の処置が必要な場合に行います。線維柱帯や虹彩にレーザーを照射し、房水の流れをよくするもので、主に選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)とレーザー虹彩切開術(LI)の2つの術式があります。隅角開放型緑内障に対してはSLTを、隅角閉塞型緑内障に対してはLIを行います。
薬物療法やレーザー療法によっても適正眼圧まで下げるのが困難な場合、手術療法が検討されます。
手術は主に、目詰まりしている線維柱帯を切開して、房水を排出しやすくする線維柱帯切開術(トラべクロトミー)と、線維柱帯(虹彩も含む)を切除して、新たな房水流出路(バイパス)を結膜の下に作成し、房水を排出しやすくする線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)があります。いずれも房水の流れを改善して眼圧を下げる手術です。