近視矯正手術
近視矯正手術
眼内コンタクトレンズ(ICL)治療は、レンズを目の中に入れて視力を矯正する治療法です。
ICLについての詳しい説明は以下をご参照ください。
ここではICL日帰り手術について説明します。
ICL挿入手術は日帰り手術で行います。手術の1時間前に来院していただき、瞳孔を開く処置(散瞳点眼)や体調の聞き取り、血圧検査などを行います。
手術時間は両目で20分程度で、点眼麻酔と前房内麻酔だけで痛みもありません。
手術が終わってしばらく目を休めてから眼圧測定と診察を受ければ帰宅できます。
手術後一定の期間、日常生活の以下のような項目について制限があります。
○首から下のシャワー・入浴(手術後翌日から可)
○テレビ・読書・スマホを見ること(手術後翌日から可)
○ 洗髪・洗顔(手術後3日目から可)
○ 化粧・アイメイク(手術後3日目から可)
○ 飲酒・たばこ(手術後3日目から可)
○ 運転(視力が良ければ手術後3日目から可)
○ 運動(手術後1週間目から可)
○ プール(手術後1ヶ月目から可)
翌日、3日目、1週間目、1ヶ月目に術後診察があります。その後も状況に応じて診察を行い、合併症や視力の変動がないか確認します。
ICL治療は安全性・有効性が高く、多くは裸眼視力が1.0以上となり、術後も問題なく経過する方がほとんどです。しかし、ごくまれに手術後も視力が出なかったり合併症を起こす場合があります。
○視力が思ったほど良くならない
乱視が強い場合や逆にもとの近視が弱い場合に裸眼視力が0.6~0.9止まりとなることがあります。見え方が気になる場合はレンズの交換をする場合があります。
○ハロー・グレア現象、光の輪が見える
手術後しばらくのあいだ、夜間に光がにじんで見えたり光の輪が見えることがあります。多くの場合は3ヶ月程度で自然となくなります。
○ レンズ偏位
外傷などにより眼内のレンズが虹彩より前方に移動して傾き、見えにくくなることがあります。その場合は手術によりレンズを元の位置に戻す必要があります。
○ 軸ズレ
乱視矯正用のICLを挿入した場合、時間経過とともにICLが回転して乱視が悪化する場合があります。その場合、レンズを元の位置に回転させる手術を行います。それでもまた回転してしまう場合は眼内レンズをもっと大きいレンズに入れ替えることもあります。
○ 白内障
ICLを挿入することで眼内の房水の流れが変化し、水晶体が混濁してしまう可能性があります。その場合はICLを摘出し、混濁がひどい場合は白内障手術が必要となります。
○ 緑内障
ICLを挿入することで隅角(角膜と虹彩のつなぎ目にある、房水を吸収する場所)が狭くなり、眼圧が上昇する場合がまれにあります。ICL手術後も数年に一度は眼科検査にて眼圧を測定する検診を受けて予防に努めましょう。
○ 角膜内皮減少症
ICLが偏位したまま気づかない場合など角膜内皮細胞が減少する可能性があります。放置すれば角膜混濁を引き起こしますので数年に一度は眼科にてICLが偏位していないか検診を受けて予防に努めましょう。